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「今、僕達に出来ること」インタビュー PART.3(2016年4月)

──昨年の4月からスタートした今回のプロジェクトですが、みなさんからいただいた募金で、コンポンスプー州オラール郡エミ小学校にトイレを建設することができました。今日はその報告会を兼ねての対談になります。
 現在、優志の代表を務めている関と申します。まずは、ご協力いただきまして本当にありがとうございました。
カメレオ いやいやいやいや。
 毎年、春渡航はメンバーが少なくて、だいたい5、6名で行くんですが、今回はそのときの代表と、プロジェクトリーダーをした2人からご報告させていただければと思います。
髙野 2年の髙野です。副代表を務めさせていただいていて、今回の春渡航では代表を務めさせていただきました。
松﨑 2年の松﨑です。今回初めてカンボジアに行ってきました。
Kouichi お、どんな感じでした? 多分、僕らと近い感覚で現地に行かれたんじゃないかなと思うんですけど。
松﨑 最初に驚いたのは、現地の方がすごくフランクだったことです。村までは一本道なんですけど、そこを歩いていると、ちょっとおいでよ!って、話しかけてくれたりして。本当に良い人たちで、もっとこの村のために何かをしたいなって、より思いました。

今まで活動をしてきた結果の集大成

髙野 優志のほうで報告書を制作しているんですが、今日はそれを見ながらお話しさせていただければと思います。今回は3月1日からカンボジアに行きまして、3日に小学校に行ったんですけども、そのときにはトイレは無事完成していました。
カメレオ おお~。
髙野 それで、3月7日に僕たちに協力してくださっているプロの団体の方からの提案で、寄贈式を行なおうということになりまして。
Kouichi この、テープカットをしてる写真がそうですか?
髙野 そうです。そこから子供たちがトイレを使えるようになって、これから使います!ってみんな喜んでくれていました。別の日に行ったときに、そのトイレを子供たちが使っているのも見ました。
Takashi 俺もそのトイレ使ってみたい。
Takeshi そうだね。行ったら使おう。
Kouichi この写真の後ろのほうにうつっている建物がトイレですか?
髙野 そうです。
Takashi 扉が2個あるけど、男女でわかれてるってこと?
髙野 いや、そういうわけではないんです。
 トイレ1棟を送らせていただいたんですけど、その1棟で2人分という形になります。
髙野 そのときに、小学校から感謝の表彰状をいただきまして。これが実物なんですけど。
カメレオ おおおおおお!!
Kouichi これ、ちょっとコンビニ行ってコピー取ってきていい?
Takashi いやぁ……すごい嬉しい。
Takeshi なんかもう、現地の小学生たちが喜んでくれたとか、使いますって言ってくれたとか、そういう話を聞くだけでもうちょっと涙腺がやばいのに(笑)。
Kouichi この賞状ってなんて書いてあるの?
 おととしの夏からこの小学校がある村を支援していたんですが、今までの衛生教育のこと、今回のトイレに関してのことが書いてあります。
髙野 これは今まで活動をしてきた結果の集大成なのかなと思います。
 この村から賞状をもらったのは初めてなんです。優志としては、村のニーズや資金面で寄付もしていなかったので、トイレの寄贈が一番大きかったんじゃないかなと思います。
髙野 今回の件で、僕達も活動がしやすくなると思います。本当にありがとうございました。
Kouichi いやいや、こちらこそありがとうございました。寄贈式ってどんな感じだったの?
髙野 動画があるので……。
Kouichi おお。観たい。現地を感じたい。
物だけ渡せばいいというわけではない
Kouichi ここの子たちは、今回のトイレができる前まではどうしてたんですか?
髙野 数年前に壊れてしまっていて、外でするしかない状況だったんです。女の子はそれが原因で学校に来なくなってしまったりしていて。
Kouichi 壊れてしまったトイレは、どこかから寄付されたものだったんですか?
 この学校ができたときに一緒に建てたそうです。
Takashi 現地に修理できる技術者はいないんですか?
髙野 今回の壊れ方が修理不能な壊れ方だったんです。言葉で説明するのが難しいんですが、トイレの水を外に流すパイプが壊れてしまっていて、すぐに詰まって使えない状態になっていました。
Takeshi 壊れたからといって、すぐに直してもらえるわけでもないんですね。
髙野 カンボジアの教育省というところから政府に要請したそうなんですが、直してもらえなかったみたいで。
Takeshi そっかぁ。こっちでは本当に当たり前のことが当たり前じゃないんだね。
 私たちとしても、今あるトイレを直せないかということで、業者の方や協力してくださっているプロの団体の方に相談していたんですが、おそらく直すよりは新しく建てたほうが予算をおさえられるということで、新しいものを作りました。
Takashi いっぱいになったら、そのトイレは終了っていうことでしたよね。
髙野 僕らもいっぱいになったらどうするか聞いてみたんですけど、そのときのことは「まだ考えていない」と言われまして。
Takeshi トイレがないのが当たり前だから、今はまだそういう感じになっちゃうのかな。
髙野 そうかもしれないです。命の危機に対してのことは優先度が高いんですけど、トイレに関しては、無関心ではないんですけど、優先度はまだ低いです。そこは僕たちも衛生授業をして伝えていかなければいけないところですし、物だけ渡せばいいというわけではなくて、そのアフターケアもしっかりしようと考えています。壊れても、直せないからもう無理だという事態は避けたいです。
衣食住を共にしてわかったこと
Takashi 今回は何日間ぐらい行っていたんですか?
髙野 3月1日から16日まで行って来ました。実際に村にいたのは10日ほどだったんですけど。
Kouichi 村にいた10日間は何をしていたんですか?
髙野 僕たちのメインの活動でもある、子供たちに衛生に関しての授業をトイレを寄贈した学校で行なってきました。これも動画があるんですけど……。
髙野 こういう授業を継続的に行なっています。あと、今回は村に2日ほどホームステイをさせていただいて、一緒に衣食住を共にすることで親密度をあげようという活動をしてきました。いつもはホテルに泊まっているんですけど、実際に村に泊まってみると、普段どういう生活をしているのか、どういう表情をしているのかがわかりました。
Takeshi どんなことがわかったの?
髙野 いろいろあったんですけど、衛生面に関していえば、トイレに行った後だとしても、手を洗わないで食卓についたりとか。
Daisuke 現地の人達は手づかみでご飯を食べるんですか?
髙野 物によっては手づかみですけど、スプーンはありましたね。あとお箸もありました。
 お皿とかもそろってはいますね。
Takeshi でも、そういう食器類とかを洗う水は……。
髙野 そうですね。濁っていたりして。
Takashi 洗剤って使うんですか?
 洗剤自体はあるんですけど、使っているのは裕福な家庭ぐらいですね。別の村になってしまうんですが、洗濯も食器も同じ洗剤を使っていたのを見たことがあったんです。なんでわけないの?って聞いたら、やっぱりお金がないという話でした。
Takeshi でも、もしキレイな水で手を洗いたいって思ったとしても、それはすぐにできることなの?
髙野 どの家庭にも雨水を貯める瓶があって、その水を使って手を洗ったりしているんですけど、その水は比較的キレイで、沸騰させれば飲み水にもなりますね。ただ、その瓶の中にもこけが生えていたり、虫が入っていたりするので、できれば井戸の水を使ってもらいたいです。

お腹を壊すよりも断るほうが嫌だ。

Kouichi でも、すごいことだよね。全然言葉の通じない人達と一緒に衣食住を共にするって。
髙野 通訳さんがひとりいてくださったんですけど、直接話しかけられることもあるんですよ。
Takeshi 現地の人達はフランクだって言ってたもんね。
 日本人は外国の方がいらっしゃると身構えてしまうところがありますけど、向こうの人達はかなりウェルカムですね。
髙野 「これ食べていきなよ!」ってご飯を出してくれたりして。でも、それを食べた翌日に、お腹を壊したりすることもあるんですけど(苦笑)。
Takashi 何を食べたの?
髙野 なんか、野菜が入っていて、辛いそうめんみたいな感じというか。
Kouichi 味は?
髙野 味は……。
Takeshi まぁ好みの問題とかもあるからね(笑)。
髙野 物によっては日本人にはあわないものもありますね(苦笑)。でも、お米とかはすごく美味しいんですよ。
 私は村でナマズを食べたことがあるんですけど、ナマズって臭みがあるんですよ。だから、口から香草をグサ!って刺して、それをフライパンとかじゃなくて、もうそのまま焼くんです。最初はこれを食べるのか……とは思ったんですけど、食べてみたらすごく美味しくて! 臭みも全然ないし、かといって、香草が強く出すぎることもなくて。
Takashi 絶妙なバランスになってるんだ?
Kouichi でも、やっぱり食べるときにちょっと抵抗はあるの? 衛生の問題とかもあるから、どうしても身構えちゃうところはあると思うんだけど。
Takeshi 先輩たちからも、お腹を壊したっていう話を聞いてるわけじゃないですか。これ、食ったらやばいかも……っていうのが頭をよぎったりとか。
髙野 そうですね。でも、出してもらったものを断るほうが嫌なんですよ。
Takashi お腹を壊すよりもそっちのほうが嫌だと。
Kouichi あと、報告書に「食事をするときは、ホームステイ先の人が遠慮をしてしまい、一緒に食事をとれなかった」って書いてあるんですけど、これは……あの、亀裂が入ってしまったっていうこと?
Takashi それは違うだろ(笑)。
髙野 お客さんとして、もてなしてくれている形になってしまって、一緒に食卓を囲むことが難しかったんです。こっちから「一緒に食べましょうよ」って言っても、僕達が食べている間は食べないっていう。
HIKARU.  そういう文化なの?
髙野 去年の夏も同じような感じだったので、文化なのか、それとも僕達と村の人達の間にまだ距離感があるのか……。
 家主のお父さんだけお酒を飲んだり、一緒に食べるという感じでしたね。あと、食べた後に片付けをしようと思ったら、お母さんがやってくれたり、寝床も人数分用意してくれていたんですけど、多分、別のところで寝てくれていたと思うんです。
髙野 そういう状況から早く脱しなきゃいけないんですが、まだ長い期間が経っていないというのもありまして。
 年に2回しか行けないっていうのも大きいと思うんですけど。
Kouichi でも、年に2回ってすごいと思うよ?
 私たちも調査をするときにインタビューをするんですけど、「最近、別の団体さんや他の国の人達は来たの?」って聞いたら、結構うろ覚えなんですよね。「たしか先月来たよ。オーストラリアだったかな?」みたいな。だから、私たちがそうならようにしたいですね。「優志ってなに?」というのは避けたいです。

村が抱えている水以外の問題

Kouichi (報告書を見ながら)これすごいね。「普段からゴミを地面に捨ててしまっている」っていう。
髙野 そうなんです。家の敷地に自分たちが出したゴミを散乱させていて。
Kouichi ゴミ箱ってないんですか?
髙野 集会所に共用のゴミ箱みたいなものはあるんですけど、各家庭にゴミ箱があるところは、あまり見たことがなかったです。
Takashi 向こうではそれが普通なのかぁ……。
──ゴミっていうのは、土に還るゴミなんですか?
髙野 いえ、アルミ缶とか、あとはビニールも結構あって。
Takeshi そのゴミを集めたとして、それを回収業者が来たりして、持って行ってくれたりするの?
髙野 回収の設備が整っているわけないので、処理手段としては燃やす形にはなるんですけど。
Takeshi じゃあ、燃やしちゃいけないものを燃やしちゃったりも……。
髙野 そういうこともあると思います。そもそも、回収業者というのは、今のところ見たことがないんですよ。
Takeshi じゃあ、基本、ゴミはためっぱなし?
髙野 そういう状況ではありますね。山になっていたりもするので。
 アンコールワットの付近にある村を調査しに行ったときに、ゴミを集める人はいないのか聞いたことがあるんですけど、いることにはいるんですが、お金と交換にゴミを収集してもらうそうなんです。そうなると、やっぱり裕福な家庭じゃないと難しくて。
髙野 僕たちが支援している村は、地方都市から車でさらに2時間かかるところにあるので、そういう行政やインフラが整いにくい位置にあるんです。
Kouichi 報告書に落ちているゴミを拾っていたら、とめられたっていうのも書いてあるけど。
髙野 空き缶を拾っていたら、「それは売れるからくれ」って言われたんです。ダンボールとかペットボトルとか、売れるものはほしいっていう。でも、それはあまりよくなくて。というのは、こちらが与える側という印象を持たれてしまう可能性があるので、そこは避けたいところなんですが、今回は避けられなかったです。
Kouichi そっかぁ……。他にもいろいろと難しい問題が多いんですね。

問題点を「わかってはいる」。

髙野 次は、現地で行なったワークショップのことをお話ししたいなと思うんですが、これは彼女(松﨑)がメインで動いていたので、そちらから。
Kouichi ワークショップってなに?
松﨑 ワークショップというのは、人と交流したり、一緒に何かを体験したりすることを通じて、ひとつの意見を作りあげるというものです。今回は、現地の人達が今の状況にどれくらい問題意識があるのか確かめようということになりまして。それで、緑色に濁ってしまっている池の写真を見てもらいました。
Kouichi これは人口的に作ったものなの?
髙野 そうですね。去年、活動中に身体が汚れてしまったときに、「池で身体を洗って来なよ」って言われたんですけど、それと同じタイミングで子供が池に用を足していたことがあって。
Kouichi えー!?(苦笑) もうルールとかないんだ?
髙野 そうですね。トイレと兼用みたいになっていて。
松﨑 それに対して、そもそも問題意識があるのかどうかと思って、その話をして、池の写真を見てもらったんです。そしたら、「菌がたくさんある」とか「ここの水は使えない」とか、そういう意見をたくさん出してくださったんですよ。問題意識があることがわかって。それで、カンボジアを含めて、東南アジアで起こっている病気や死亡原因についての話をしたんですけど、死亡原因として一番多いのが下痢なんです。
Kouichi 下痢って死亡原因になるんですか?
松﨑 脱水症状になってしまうんです。村長さんとしては、村の問題としてマラリアのことを話していたんですが、実はそれよりも原因として多いのが下痢なんだということを伝えさせてもらって。それで、なぜ下痢でここまでたくさんの人が亡くなってしまうかを考えてもらったんですけど、それに関しても意見を言ってくれました。「衛生知識がないから」とか「薬が足りない」とか、「ハエが原因だ」「飲み水が足りない」とか、いろいろわかってはいらっしゃるみたいなんです。
Kouichi わかってはいるんだ?
松﨑 そうなんです。ただ、そういう問題を解決するのには、やはり資金が必要になってくるという。それで最後に、そういった状況に対してどうすればいいのかというのを考えてもらって。ここにもかなりたくさんの意見を出してくれたんですけど、村で月に一回集会があるんですけど、そのときに私たちがしている衛生教育の内容を入れたらいいんじゃないかというのを言ってくださったりもしました。この写真にある付箋が、そのときに出してくれた意見なんですけど。
Kouichi あ、ゴミ箱を増やすっていうのもある。ここもちゃんとしたほうがいいかもしれないよね。

学生だからできることがある

Takashi でも、これって今後改善されて行くんですかね。僕たちが資金を集めて、何かを送ることはこれからもできると思うんだけど、現地の人達がどう思っているのかっていう。
松﨑 ワークショップが終わった後に、校長先生の家にお礼を言いに行ったんですけど、村長さんとこれから協力してやっていくというお話はいただいたので、前向きに考えていてくれているのかなと思います。ただ、ものすごく長期的なものにはなるとは思うんですが。
髙野 今のカンボジアは都市開発に力を入れているので、地方都市や、僕らが支援しているような村までにインフラが整備されるのは、結構先の話なのかなと思います。
 おととしぐらいに、都市部にAEONができたんですけど、今年2号店ができたんですね。でも、正直そこまで必要なのかなというのが、私の意見としてはあるんです。それをもっと地方にも回せないのかなって。ただ、そういう大きな問題になってくると、私たち学生にはどうすることもできないですし、学生だからという理由で活動が限られてしまうこともあるんです。でも、学生にしかできないこともあると思うんです。
髙野 たとえば、大人の人たちが村に行くと、支援者と非支援者みたいな上下関係ができてしまうんですけど、学生が村に行くと、若いからすぐに受け入れてくれるところもあるんです。中に入りやすいし、より親身になって話が聞けるんじゃないかなと思うので、その点を活かして、今は何が求められていて、僕たちだったら何ができるかっていうのを考えながら頑張って行きたいです。
 他にもいろんなアプローチを考えていきたいと思っていますし、私は今年で引退してしまうのですが、今後も優志は続いて行くと思いますので、何年後かに、はじまったときよりも良い結果に村がなっていればいいなと思っています。
Kouichi 目標とかってあるんですか?
髙野 長いスパンになってしまうんですけど、僕たちが支援している村の場合でしたら、下痢とか病気を根絶というのは難しいかもしれないんですけど、村の人たちが正しい衛生知識を持って、すべての人が適切な衛生環境にアクセスできるようになったらいいなと思います。
 そういった行動を、私たちが言うことで村の人たちが何かをするのではなくて、自主的に行動してくれるようになってもらえればいいなと思います。

伝えていくことが大事

──カメレオとしては、ここまでの活動を振り返ってみたり、今日の話を聞いていて思ったことはありましたか?
Takeshi ぶっちゃけてしまうと、ツアー中に募金を集めてまわっていたけど、その後からもずっと毎日カンボジアのことを考えて生活していたか?って言われたら、そうでもないんですよね。もしかしたら、募金をしてくれたファンの子たちのなかにも、忘れてしまっていたりする子もいるんじゃないかなと思うんですけど。
Takashi たしかに、コンビニとかに置いてある募金箱にいれたりしても、それが実際どうなったのか?って、今まで考えたこともなかったもんね。なんとなく入れて、忘れてしまっているっていう。だけど、今回はその結果がちゃんと見れてよかったなって思うし、協力してくれた子たちにとっても、大きいものになったんじゃないかなって思いますね。
Takeshi うん。今日お話を聞いていて、続けて行きたいなっていうのを改めて思いました。一筋縄にはいかない問題も多いのかもしれないけど。
Takashi でも、これが活動をはじめた去年だったら、いろんな問題を複雑に考えてしまって、答えが出なくなってしまったことも、自分としてはあったんですよ。だけど、今はとにかくもうシンプルに考えようと。結局、答えが出ないことを考えているような気がするから、自分ができることをやればいいんだと思って。
Kouichi なんか、大風呂敷を広げる必要もないと思うんですよね。大きいことをやってやるぜ!っていうことじゃなくて、自分たちができることを少しずつやっていけば、それが少しずつ理解されて、ゆくゆく大きいものになってくれればラッキーかもって。あんまり構えすぎるのもよくないのかなとは、今回活動してみて思いました。
Takeshi 言っても、俺らだけで何か大きいことができるとは思えないしね。
Kouichi ただ、この一回だけで終わるのはなんか違うなと。
Takashi うん。これからも継続的に参加して、カンボジアであれば、カンボジアの村の人達が「もう自分達でトイレ直せるから大丈夫ですよ」ってなったらいいですよね。
──Daisukeさんはいかがでした?
Daisuke また新しいことを知れましたね。なんか、言ったら僕らは募金を集めただけではありますけど、話を聞いて、他にも難しい問題がいっぱいあるんだなって思ったぐらいだから、直接現地に行っている人たちからすれば、ものすごく歯がゆいものを感じているんじゃないかなって。格差の問題とか。
髙野 やっぱりものすごく感じますね。向こうの村ではお風呂がなくて、さっき話していた、雨を貯めた瓶の水で身体を拭いているんですけど、都市部には温泉施設があるんですよ。プールとか、ジャグジーとはまではいわないですけど、泡が出てくるようなものがある大衆銭湯みたいなところがあって。だから、これは本当に同じ国なのかっていう疑問を持つことはすごくありました。
松﨑 村に行ってプロジェクトを始める前に、それこそAEONとかに行って見学していたんですけど、みんなスーツとか着ていて、本当に全然違うんだなって。
Daisuke そうやっていろんなことを知ってしまうと、やっぱり感情が動きますよね。いろんなことを考えちゃいました。
──HIKARU.さんはいかがです?
HIKARU.  今回の募金をしてくれた人たちは、多分、カメレオがやっているからなんとなく協力してみようっていうぐらいの感じだったのかもしれないんですけど、最初のキッカケとしてはそれで全然いいと思っていて。ただ、僕らとしては、集まった募金でトイレができたという結果とか、今の状況をみんなにこうやって伝えていくのが大事だと思うんですよね。それに、みんなも言っていたけど、一回で終わらせるんじゃなくて、これからも続けていけたらいいなと思ってます。音楽をやっている僕らと、そのお客さんたちとで一体どういうものができるのかはまだわからないけど、また一緒に何かができたらいいなって思いますね。
音楽をやっている限り、変な音楽は作りたくない
──カメレオとしては、先日の大阪NHKホールワンマンから、平成28年熊本地震の募金をはじめていましたね。
HIKARU.  ライブの3日前に熊本で地震が起きて、何かができないかと思って、急遽募金箱を設置させてもらったんですけど、みなさんかなり協力してくださったんですよ。
Takeshi すごくリアルタイムの問題だったし、日本で起こったでき事だったからというのもあると思うんですけど。あとは、ファンの子のなかには、九州に友達がいるっていう子達もたくさんいたし。
HIKARU.  何かをしたいけど、何ができるかわからなかったから、こうやって募金箱を置いてくれてありがとうございましたっていう声もあったんですよね。今回のプロジェクトをしたことで、そういった活動に対して、お客さん達がすごく受け入れてくれるようになってるのかなとも思いました。
Daisuke 実際にそういうキッカケがないと、なかなか募金ってできないですよね。僕も昔そうでしたもん。
HIKARU.  ただ、その募金というのも決して強制ではないんですよね。カンボジアのプロジェクトのこともそうだけど、募金を集めることも大切だけど、それが何かを考えるキッカケになればいいなと思っていたので。何かしたい、協力しようって思う気持ちが大事なのかなと。
Kouichi 今回のプロジェクトは、優志の皆さんや、前回、前々回でいろんなことを教えてくれた鼻輪君から、本当にいろいろと勉強させてもらいました。もしかしたら全然関係のない話に聞こえるかもしれないですけど、今回のプロジェクトを通して、今後カメレオの“在るべき音楽”ってなんだろう?と深く考えるきっかけにもなりました。こんなにも若い優志のみんなが、海を越えた人たちのことを思って活動しているけど、僕らカメレオとしてはどんなことができるのかなって。言っても、音楽は嗜好品みたいなものだから、何が正解なのか、何が良い音楽なのかは人それぞれですけど、僕らは僕らが思う良い音楽を作っていきたいです。誰かにとって何かのキッカケになったり、人のためになるような音楽を作りたい。そうすることで、いろんな力が生まれると思うので。そういうことを深く考えさせられるキッカケになったので、こちらも本当に感謝しています。ありがとうございました。
 「ひとつの支援にとどまらず」というのを、国際協力をしている人達は言うんですが、カメレオさんともこれだけじゃなくて、また何か一緒に形に残せたらと思っています。今回はこの3人でお話しをさせていただきましたけど、また別のメンバーはいろいろなことを思っているので、またいろいろとお話しさせていただけると嬉しいです。
(インタビュー:山口哲生)

「今、僕達に出来ること」インタビュー PART.2(2015年9月)

このまま活動しても意味があるのかなって、毎回思っていた
──47都道府県ツアーと並行しながら行なってきた今回のプロジェクトですが、中野サンプラザホール公演を終えた時点で177,016円という、目標金額の15万円を大幅に上回る金額を寄付していただけました。
鼻輪 僕もライヴを拝見させてもらっていたんですけど、金額が発表された瞬間とか、募金した方はどれぐらいいますか?ってお客さんが手をあげられているのを観たときに、もう、本当に皆さん全員に頭をさげたくて。
カメレオ ははははははは(笑)。
鼻輪 いや、もう本当に感謝をし尽くせない気持ちでいっぱいなんです(笑)。カメレオさんはもちろんですし、募金してくださった方も、たとえば学生の方であればご両親からもらったお小遣いの中から、わざわざ寄付してくださったわけですし。僕も団体で募金活動を行っているんですけど、道を歩いている人すべてがお金を入れてくれるわけではありませんし、目標金額を決めても到達出来ないことは、これまで経験したこともありまして。今回カメレオさんが目標を達成されたことについては、僕達からはもう感謝をしてもし尽くせなくて。
Kouichi いやいやいやいや(苦笑)。
Takeshi 僕らがしてきたのは、優志さんの活動の呼びかけをしただけであって、僕らがすごいことをしたわけじゃないから(笑)。
Kouichi うん。舵をとっていた僕が一番最初に痛感したのは、自分の言葉の力のなさだったんですよ。ツアー前に鼻輪君から直接話を聞いて、写真を見せてもらって、こういう風になってるんだなぁと思って。でも、自分がいざステージに立って何かを伝えようとしたときに、「あれ、俺、何も知らないな……」っていう、当然のことに気付いたんですよね。写真しか見てない自分が、何を偉そうに話そうとしているんだろうって。だから、最初からいきなりこんなこと言っていいのか分からないんだけど、自分がやろうと言い出したけど、このまま活動しても意味があるのかって、毎回思っていたんですよね。
ある種、俺らみたいな人間だからできる
やりかただったのかなとは思います
Takeshi そういう中で、Kouichiもいろいろ工夫してたんですよ。なかなか募金が集まらないときは、ショーチックにはなってしまうんだけど、メンバーがステージで実際に募金をしてみたりとか。あと、笑いに変えてじゃないけど、冗談を取り入れながらやろうとはしてたんじゃないですかね。変に「募金してます!」って言っても、急にどうしたんだろう?って思ってしまうだろうし、そういう声も実際にあったし。
HIKARU.  「募金を始めました」と言っても、なぜ募金をするのかがまず伝わってなかったかなって。そういうところもMCでちゃんと説明して行かなきゃいけないなって、途中から始めたりとか。
Takashi 難しかったよね。どう伝えるか?っていうのが。
Kouichi うん。人に説明することって、こんなにも難しいことなんだなぁって。ステージに立っていると余計に思うんですけど、お客さんはライヴを楽しみに来ているんですよね。だから、綺麗事ではなくストレートに言ってしまうと、募金活動のMCなんて正直そんなに興味があるわけではないんですよ。別に今日はそんな話を聞きに来たわけじゃないし、これだけお金を払ってるんだから楽しませてよっていうのがリアルだと思ったから、これはちょっと切り替えたほうがいいのかなと思って。だからもう、逆にMCの一環として笑えるニュアンスを含めてわざとえぐい言い方をしてみたり。「全員1万円お願いしまーす」とか。
Takeshi 「みんなのお財布に入っている小銭を全部くださーい!」とかね。
HIKARU.  酷いときなんて、「Kouichi、なんでこれ始めたの?」って聞いたら、「好感度を上げるためです!」って言ってたし(一同笑)。
Daisuke それでファンの方からKouichiさんを何とかしてくださいっていう心配の手紙が、なぜか自分のところに来たりとか。
Kouichi でもまぁそうすれば「あぁ、Kouichiがなんかまたおかしなこと言っとるわ」って多少は聞いてもらえるかなって。そこは、俺らがちゃんと材料を持って話せなかったからっていうところでもあるんだけど(苦笑)。
Takeshi だからある種、俺らみたいな人間だからできるやりかただったのかなとは思います。
伝わっているのかを数値化するのは難しい
鼻輪 でも、やっぱりうまいなって思いました。チャリティーのイベントって、やっぱり雰囲気が堅くなってしまうんですよね。正直な話、僕も高校生だった頃は、なんか堅苦しいなって思ったところもありましたし。
Takeshi 僕らはライヴっていうエンターテイメントをやりつつだからできるけど、チャリティーだけをやって笑いをっていうのは難しいですよね。
Takashi 絶対難しい。
Kouichi 街中で募金箱を持って、「ヘイヘーイ! 入れて入れてー!」とは言えないもんね(笑)。
Takashi 絶対怒られる。
Kouichi でも、こっちが堅くなると、向こうも堅くなっちゃうから、ある程度こっちがバカにならないといけないなとは思った。だから、Takeshiも言った通り、俺らがすごいことをしたっていう実感はあまりないし、これはちゃんと現地に行っていろいろ見ないと、言葉があまりにも薄っぺらいなって。今は早く現地に行きたいと思ってます。
鼻輪 そこは僕達の中でも大事なところとしてあって。僕もよくいろんな人に活動の説明をするんですけど、やっぱり映像とか写真だけで説明するのは限界があるんですよ。実際に行ってみて感じた匂いだとか、五感を使った経験から来る話とか想いっていうのは、本当に大切だと思っていて。
Takeshi そこはライヴと一緒かもね。「カメレオっていうバンドがいるんだよ」って言われて映像を見てもらうのと、実際に会場に足を運んで感じてもらうのと同じような感覚だと思う。
鼻輪 あとは、カンボジアの小学校とか、僕らが支援をしている村でも水についての衛生授業をしているんですけど、それが本当に伝わっているのか?っていうのは、正直分からないところではあるんですよね。外国人である僕達が来たこととかは、やっぱりインパクトが強いみたいで覚えてくれているんですけど、何を伝えたかったのか、それがちゃんと伝わったのかを数値化するのは、すごく難しいのかなと思います。
何かをしたいなじゃなくて、
何かをしなければならないなっていう気持ちに変わった
Kouichi 鼻輪君はどうだったの? 実際にカンボジアに行く前と行った後でなにか変わった?
鼻輪 最初は本当に写真とかテレビ番組とかで見ていた印象しかなかったんですけど、やっぱり変わりました。ただ、僕も1年生のときに何が出来たのか?っていうと、何も出来なかったに等しかったんです。僕の友達とかは住んでいる人達に話を聞いたりしていたけど、僕はただ向こうの子供達と遊んだだけだったんですよね。だから、カンボジアという同じ場所に行っても、実際に何をしていたのか、どういう形で話を聞いたのかで、また差が出てしまうというのがあって。でも、このままだったらヤバいなと思って、帰国してすぐにカンボジアでの活動を中心に動いている事業部があるんですけど、そこに移動しました。向こうを見たときに、何かをしたいなじゃなくて、何かをしなければならないなっていう気持ちに変わりました。
Takashi すごいなぁ。何かをしたいが、しなければならないに変わったっていうのは。
鼻輪 僕の場合はそうでしたね。
バーカウンターには震災の募金箱が置いてあった
Takashi 僕が活動していて思ったのは……日本国内の震災のことについてメッセージをもらったんですよね。まずは日本の被災地を優先するべきなんじゃないかっていう。それを言われたときに僕は、今回の活動について「カンボジアに出会ったから」としか言いようがなくて。それについてずっと考えながら活動していたんですけど、そういうときって、なんて答えるのが一番良かったんだと思いますか?
鼻輪 震災があったのは僕が高校生の頃だったので、今のところそういうことを言われたことはないんですけど、先輩から聞いた話だと、募金をしているときに通行人の方々から、なんでお前らはカンボジアの支援してんだ、日本が大変なんだぞっていう声はやっぱり多かったそうなんですよ。実際、この前カンボジアに行ってきたんですけど、滞在中に関東・東北豪雨があって、インターネットでニュースを見たり、家族からメールで教えてもらったときに、僕は今カンボジアにいる場合なのかなって、個人的には感じたりもしました。でも僕は、おっしゃってくださったように、カンボジアに出会ってしまったから、カンボジアをフィールドに活動していこうと。
Takashi やっぱりそこなんですね。
鼻輪 はい。日本には日本をよくしていくために活動している団体がいるように、僕達は僕達が問題だと思っていることをやろうと思っています。あとは実際に現地に行って活動していることで責任もありますし。ただ、やはり震災は大きな出来事だったので、そういう意見があるのはしょうがないことなのかなとも思います。
Takashi なんか、東北のライヴハウスに僕達の募金箱を設置するじゃないですか。でも、バーカウンターには震災の募金箱が置いてあって、なんか複雑な気持ちになったというか。
Takeshi 震災の影響を受けた人からしてみたら、こっちも今こういう状況なんだよって思うところもあるだろうし……。
Takashi それに、言ってしまえば他にも支援が必要な国はいっぱいあるわけじゃないですか。
鼻輪 そうなんですよね。実はカンボジアってとあるテレビ番組では「NPO銀座」と紹介されたぐらい、たくさんの団体が活動している場所でもあるんですよ。アジアの中では支援団体の介入が多い国の一つがカンボジアなので「他にもいろんな団体が支援しているじゃないか」って言われてしまうこともあって。
Takeshi それって、そういうことを活動している人から言われるんですか? それともしていない人が言うんですか?
鼻輪 一番言われるのは、やっている人達ですね。他の国を支援している団体さんとかに。でも、僕達はここを問題提起としているので、それを解決するためにやっているんですって説明をするんですけど。
スタッフS これって結構よくあることなんですけど、論点が違うことに行ってしまうことが問題なんですよね。目の前に問題があると、どうしてもそれが論点になりがちになるんですけど、どこで何を支援するかという部分が争点になってはいけなくて。それよりも一番大事なのは「何をしたいのか?」っていう気持ちだと思うんですよ。支援する場所が日本であろうが、カンボジアであろうが、それはあまり関係ないことであって、自分が何をしたいのか?っていう気持ちを一番大切に考えて取り組むのが、一番良い支援の形だと思うんです。
鼻輪 今回のプロジェクトが始まる前にSさんともお話をしていたんですけど、今回は募金というよりは、国際協力とか、カンボジアについて興味を持ってもらうことが目的でもあって。今回のことを通じて、募金してくださった方も、募金をされなかった方も、何かしら考えるキッカケになってもらえれば、それは成功なのかなとも思いますし。
Takeshi 僕がそうだったんですけど、ボランティアとかって「別に俺がやってもやらなくても何も変わらないでしょ?」って思ってたタイプで。でも、今回このプロジェクトをやることで、初めてそういうことに敏感になったところもあったんですよね。この前の豪雨のときも、クリックすると募金が出来ますっていうのを企業がしていて、それをリツイートしてみたりとか。今までだったらそういうことは多分してなかっただろうけど、やっぱり考えるキッカケになったんだなと思います。
今回物資を支援する予定の村について
──優志のみなさんは先日カンボジアに20日間滞在されていたそうですけど、今回物資を支援する予定の村にも行かれていて。現地の様子を教えていただきたいんですが、どんなところなんですか?
鼻輪 首都のプノンペンから車で4~5時間ぐらい離れているところに、僕達が支援している村が3つありまして。その村の近くに結構大きな通りがあって、その脇道を辿って行くとその村に着くんですけど、どの村にも共通して言えるのが、大通りから離れて行くにつれて、トイレを持っていない家庭が増えて行くんです。あと、写真があるんですけど……。
Kouichi おお。見たい見たい。
鼻輪 村の近くの大通り沿いに小学校があるんですけど、これはそこのトイレの写真です。全部で6個あるんですが、その内3つが壊れてしまっていて。向こうのトイレは、僕達の感覚で言うと和式トイレに近いというか。用を足したらバケツとかが近くに置いてあるので、それを使って流すんですけど。
Kouichi 手動?
鼻輪 はい。なかには雨水を貯めるような筒があって、それを使うこともありますね。あと、トイレがある家は瓶(かめ)がおいてあるんですけど、それを汲んで、トイレに持って行って流したりもします。
Takashi トイレが家にある家庭は、どちらかというと裕福なんですか?
鼻輪 裕福というよりは、たまたま自分で作ったっていう人もいますし、なかには支援で材料をもらって作ったっていう人もいます。
Daisuke トイレって汲み取り式なんですか?
HIKARU.  バキュームカー的なものは来ないんですよね?
鼻輪 裏にこういうもの(写真参照)があるんですよ。これが肥だめみたいになっていまして、この筒みたいなところから臭いとかが抜けるようになっていて。
Takashi じゃあ、いっぱいになったら、また新しいトイレを作るってこと?
鼻輪 聞いたところによると、まだ全部溜まったっていうことはないみたいです。日本だと水洗トイレがほとんどですけど、下水が整っていなかったり、水不足の地域には適さなったりするので、カンボジアの村にはまだ置いてないことが多いです。なので、これが向こうの方にとっての理想のトイレかなと思います。
そうなってまで活動しているのは、やっぱり知ってしまったから
Kouichi 今回は何をしにカンボジアに行ったの?
鼻輪 1~3年生までの24人で行ってきたんですが、現在の生活の状況の調査とか、村で手洗いについての授業とか、今後長く活動していくために、村の人達と交流を深めるためのイベントを開催しました。あとは、春にも現地に行って衛生授業をしてきたんですけど、それがどこまで波及しているのかも調査しました。実質、村で活動していたのは8日間だったんですけど、さすがに20日間ぶっ続けだと疲れてしまうので、3日活動したら1日休みという流れで活動していました。
Takashi 村にいるとき以外は何をしてたんですか?
鼻輪 1年生もいるので、カンボジアという国を勉強するために、内戦時代のときの処刑場とか留置所だったり、アンコールワットとか、あとはトンレサップ湖というところに、湖の上で生活している人たちがいるんですけど、そこでの生活を見たりしました。
──ちなみに、休みの日って何をされてました?
鼻輪 僕はもっぱら洗濯をしてました(笑)。ホテルに洗濯機がなかったので、家から持ってきた洗剤を使って、風呂場で洗ってました。あとは、調査でメモしたものを整理したり、メンバーと「翌日からどう動くのか?」っていう確認をしたりしていました。
スタッフS 今って、ホテルはどれぐらいのレベルのところに泊まってるの?
鼻輪 多分、Sさんが活動されていた頃よりも少し下のホテルです(苦笑)。でも、なるべく安全なところに泊まるようにしています。
Takashi 危険なんですか?
鼻輪 そうですね。盗難の問題とか、あとは食の安全面については一番気をつけています。一番怖いのは感染症なんですよ。マラリアとか、A型肝炎とか、腸チフスとかいろいろあるので、そういうものに気をつけながら、近くにレストランがあったり、コンビニがあったりするような場所に泊まるようにしています。
Takashi 今回の旅は大丈夫でしたか? そういう体調の問題とかはなかった?
鼻輪 疲れで倒れてしまった人がかなりいましたし、僕も最終日近くにお腹を壊してしまって……(苦笑)。でも今はもう治って元気になりました。
Takeshi そうなってまで活動しているのは、やっぱり知ってしまったから。
Takashi あとは、責任があるから。
鼻輪 そうですね。なんか、僕の中ではここで終わりたくないなっていうのもあるんです。社会人になってからは、国際協力についてもっと広めることもそうですし、お金とかを集めて何か物資を送るとか、おそらくその程度にはなってしまうのかもしれないんですけど、この先もカンボジアに何かしらを還元出来たらなという風には思っています。
これからの流れと支援活動をしていく中でのゴール
Kouichi ここから先はどういう流れになりそう?
鼻輪 まずは、先ほどお話ししていた小学校のトイレをなんとかしたいなと思っています。それを修理して使えるようするのか、それとも新たに作るのか、といったところからでしょうか。決まりましたら、それを近々メンバーがNPOの方達に声をかけて、実際にどうしていくかを決めて、来年の春には何か形にしたいと思っています。
Kouichi 楽しみだなぁ。でも、「いや、そういうのいいから」って言われたらどうしようね(笑)。そういう優しさの押し売りみたいなのは……みたいなことも出てくるのかもしれないなぁって。
Takashi 人によってはあるのかもしれないね。
鼻輪 支援活動をしていく中でのゴールっていうのは、実はそこだと思うんですよ。何かを支援したことで環境が良くなって、村の人達が自発的に動けるようになって「もう大丈夫です」って言われる状況を作っていくのが一番大事だと思います。
Takashi そっかぁ……もう大丈夫ですって言ってもらえるのは、まだだいぶ先になりそうですか?
鼻輪 僕はまだ学生というところで制限が出てきてしまうのもありますけど、村の問題を解決して行くと考えると、やっぱり長期的になってしまうのかなと思います。
Kouichi なるほど。じゃあ、とりあえずカメレオとしては、今は待つ段階ですね。
鼻輪 はい。ここからは僕らが頑張ります。
スタッフS 募金をしてくれた人達が忘れないように、定期的に経過はお伝えしていきたいですね。
Takeshi それがいいと思う。こういうものになりましたよっていうのを見ることで何かが生まれて、次に繋がって行くんじゃないかなって思うから。
まだスタートラインに立っただけ
──Takeshiさんは今回の活動が考えるキッカケになったとおっしゃってましたけど。
Takeshi でもぶっちゃけてしまうと、よく分かんないんですよね。Kouichiが話していた映画(「僕たちは世界を変えることができない。」)を観て、心を打たれたところもあったし、考えるキッカケにはなったんだけど、実際俺が何かをしたかと言ったらしてないし、分かっていないことも多くて。俺としては、そういうことをやって笑顔になる人がいるなら、じゃあやってみようかなっていうぐらいの感じなんです。でも、それでもいいんじゃないかなって思うんですよね。みんながみんな、そういう強い想いを持ってやらなきゃいけないものでもないんじゃないかなぁとは思いました。
Daisuke 僕はもっと興味が沸きましたね。昔、「地雷を踏んだらサヨウナラ」っていう映画を観たことがあって、向こうの土地のことを知っていたので、現地で活動している方のお話を直接聞けたのはよかったし、考えさせられることが多かったです。でも、みんなが言っているように僕らはただ募金箱を置いていただけで、もしかしたら今は、僕もお客さんと同じような感覚かもしれないです。ここから頑張ってほしいなって。
──Takashiさんは先ほど発言もされてましたけど、難しかったと。
Takashi 難しかったです。Takeshiも言ってたけど、僕も自分がやっても何も変わらないと思っていた人間なんですよ。でも、今回こういう話があって、Kouichiが話していた映画を観たんですけど、その中でマザー・テレサの言葉が出てくるじゃないですか。自分達がすることは大海のたった一滴の水でしかないのかもしれないけど、その一滴の水があつまって大海になるっていう。その言葉を聞いて行動してみようと思えたんですけど、なかなか答えが見つからなかったというか。本気で考えたら、自分達でお金を出しあって、それを使ってもらうとかあるんだけど、でもそういうことじゃないんだよなとか、いろんなことの答えを探しながら活動をしていて。それもあって、ライヴ中はチャリティーの話を先陣切って出来なかったですからね。
──でも、決して間違ったことはしていないわけであって。
Takashi うん。その想いもありました。やって気付けることもあったし、今はこれで終わりたくないっていう気持ちもありますね。何が出来るのかは正直分からないですけど、続けて行かなきゃいけないなと思います。
HIKARU.  募金とかは今後もやっていけたらいいなと思うんですけど、でも、今回のことに関しては、まだスタートラインに立っただけなんですよね。まだお金を集めただけであって、トイレを作ったりとかするのはここから先のことだから、それをちゃんと伝えて行くっていう第2ステージが、ここから始まるのかなって思ってます。
Kouichi 良い意味で深く考えすぎないように、今後もこういう活動を続けて行きたいなって思ってます。ちゃんとした動きは優志の人達がしてくれるので、僕らがそこに介入して行くことは違うかなと思うし、僕らは僕らに出来ることを今後も続けて行きたいなっていう、フランクな感じでいます。でも、やっぱり現地には早く行きたい。そうすれば言い方も変わってくるだろうし、どうやってこの活動をこれから続けて行くか、具体的に考えられるようになると思うので。でもまぁ、ひとまずはちょっとホっとして、春が楽しみだなっていう感じですね。でもなんかやっぱり、「ボランティアって難しいなぁ」っていう感じです。
──個人的には「難しいなぁ」で全然良い気もするんですけどね。その都度いろいろ悩んだり、考えながら進んでいけばいいのかなとも思いますけど。
Kouichi うん。全部真っ正面から考えて、ひとつひとつのことに理由をつけてボランティアをしていくのは難しいと思うんですよ。だから、自分の心のあり方さえあれば、それでいいのかなって思います。
──今回はこれで締めさせてもらおうと思いますが、最後に鼻輪さんから何かひとこといただけると。
鼻輪 今回はご協力していただき本当にありがとうございました。みなさんからいただいた募金は、トイレだけではなく物資支援も充分に出来るような金額になりましたので、ここからは募金してくださった方々に対して、ちゃんとした結果を出すために僕らが頑張ります。本当にありがとうございました。頑張ります!
(※追記 2016年3月完成を目途にコンポンスプー州オラール郡エミ小学校への支援が決定した)
(インタビュー:山口哲生)

「今、僕達に出来ること」インタビュー PART.1(2015年4月)

なんかうまく言えないんだけど「これはマズいな」と思った。
──まずは今回のプロジェクトが始まった経緯からお聞きしていこうと思うんですが。
Kouichi 去年だったかな。映画のDVDを観ようと思ったんですけど、最初に映画情報の予告が入っているじゃないですか。それを観ていたら「僕たちは世界を変えることができない。」っていう日本の大学生がカンボジアに学校を建てた映画があって。気になって観てみたら痛く感銘をうけたというか……なんかうまく言えないんだけど「これはマズいな」と思って。同じ地球にいるのに、こんなにも環境が違うのはマズいだろ?って。それで次の日にはもうTakashiに言ってましたからね。「おい、学校建てるぞ!」って。
──HIKARU.さんもその話を聞いていたんですか?
HIKARU.  Kouichiが「何かをやりたいって言ってる」のはスタッフから聞いてはいたんですけど、僕としては、いつかはそういうことがやりたいなとは思っていたので、やること自体に対して全然反対ではないです。むしろやりたいなって思います。でも、僕はまだ知らないことが多いので、今日は勉強させてもらいに来ました。
Kouichi 音楽やカメレオ自体、自分の為に始めたことではあるのですが、もっと「人の為になるバンド」になりたいなっていう気持ちが「♪ラララ♪ / 時給¥850」(2014年4月2日発売)の頃ぐらいから芽生えはじめて。だから、バンドというよりは人間としていろいろ考えるようになったというか。それで、何か出来ないかな?ってスタッフに相談したんです。
スタッフS 最初に聞いたときは、正直本気なのか疑問だったので、その場は「出来たらいいですよね」ぐらいにとどめておいたんです。それで、年明けに打ち合わせをしていたら、また真剣な表情で同じ話をされたんですよ。「47都道府県ツアーもあるし、その場を使って人のためになるようなことがしたい」って。カメレオは楽曲を通して社会風刺をすることがあるので、社会問題に対して真剣に考えている姿を今まで見ていると、あれから本気で考えていたんだなって思いましたし、そのときにKouichiが使っていたノートの1ページ目に「I LOVE CAMBODIA」って書いてある国際協力のチラシが挟んであって。
Kouichi そのノートって、実はファンの方から差し入れでいただいたものなんですよ。それをたまたま使っていただけなんですが、なんかすごい偶然だなと思って。
スタッフS それで、その想いを形にしたいと思いまして僕が学生時代に関わっていた国際協力サークルの鼻輪君に連絡を取ったのが、今年の年明けぐらいですね。
「カンボジアへ命の水を届ける」
──鼻輪さんは「國學院大學公認団体 国際協力サークル〜優志〜」の代表をされているわけですが、最初にお話がきたときはどう思いました?
鼻輪 ビックリしました。スタッフSさんはサークルを創設したということでお名前は知っていたんですけど、サークルが出来たのも約7年前のことなのでどういう方なのかは知らなかったんですよ。それでお話を聞いて団体と共有したら、それはやりましょうよ!ということになりまして。
──「優志」の皆さんはどういう活動をされているんですか?
鼻輪 メンバーは今だいたい20人ぐらいなんですが、全員が國學院大學の学生で、大学唯一の国際協力サークルとして活動をしています。カンボジアの人達が健康な生活ができるように、日本から物資を送るだけでなく、直接現地に行って衛生について教えたり、最近は僕達の次の世代の人達が国際協力を出来るような環境を作ろうと思って、関東地方の高校を訪問して現地での経験を伝えたりもしました。そういった「衛生環境」「衛生教育」「啓発活動」の3つを軸にして「カンボジアへ命の水を届ける」をVISIONに活動をしています。
HIKARU. 対談が始まる前にいろいろお話を聞かせてもらいましたけど、現地の人って、元々は井戸とかもなくて池の水を飲んで生活していたんですよね?
鼻輪 そうです。後は溜めた雨水を飲んで生活をしていますね。
HIKARU. その水を飲んで病気になることも多かったんですか?
鼻輪 直接的な原因になっている数値は出ていないんですけど、実際にカンボジアに行ったときに病気にかかっている人は見かけました。あと、井戸を支援するときに気をつけなければいけないのが、ヒ素なんですよ。カンボジアの井戸ってヒ素中毒になる人が結構いて。
HIKARU. そういった状況に対して、カンボジアは国として何もしてないんですか?
鼻輪 政府も何かしらのアプローチはしているんですけど、実際僕が現地で会った人の中には政府に対してあまりよく思っていない人も多いですし、ポルポトの虐殺で知識人が一掃されてしまったこともあって。
スタッフS 教師や医者を一掃してしまったことで、その政権がなくなった後も、そういった知識人がいないため、またゼロから始めなければいけなくなってしまって、時間がかかっているっていう。
Kouichi そういった歴史があることで、僕としては心にすごく残って。また知識人だけじゃなくて、子供達も惨い殺され方をしたっていう。
ミュージシャンという立場だから出来ることを考えていきたい。
Kouichi 鼻輪くん達が活動をしていくうえで、問題点とかうまくいかないこととかってある?
鼻輪 いろんな問題があるんですけど、やっぱり文化の違いが一番大きいなと思いました。それとちょっと前に有名になったんですけど、「ボクのおとうさんは、ボランティアというやつに殺されました」という記事があったんです。
──どんな記事だったんですか?
鼻輪 元々は「ボクのおとうさんは、桃太郎というやつに殺されました」っていう広告なんですが、桃太郎の話って、桃太郎が正義で鬼は悪なわけですけど、鬼の子供からしたら桃太郎は悪なんですよね。それをボランティアに置き換えていて。向こうの子供達はお父さんと遊んだりする時間があったのに、ボランティアという人達がやってきて、野菜を作ってお金を稼ぎなさいと言われ、お父さんと遊ぶ時間がなくなってしまったという。
Kouichi 偶然なんですが、実は僕も今そういう歌詞を書いている最中なんです。今の桃太郎の話みたいに、戦争って正義と悪の戦いじゃなくて、正義と正義の戦いなわけで、自分の正義を貫くことが悪になるっていう。だから相手が何を考えているのか、何を思っているのかをちゃんと理解しないといけないんですよね。例えば、対談が始まる前に鼻輪くんが話していた「水の味についての差」とかもそうだと思うんだけど。
鼻輪 現地の人達は池の水を美味しいと感じていて、井戸水とか浄水された水をしょっぱいと感じているっていう。
Kouichi そういったことも知らなかったし、行きたいとは思っているけどまだ実際に現地を見れていないところもあって。言っても、国単位の話だから、僕らはその全てに関われないと思うので、スタートとしては活動するための財源について何か協力ができればいいなと思っていたんですよ。でも、いろいろ調べていくにあたって継続していくことの難しさを知ったし、そもそも学生さんに自分たちからお金だけを渡すのってとんでもなく偉そうじゃないですか。お金だけ渡すというのもその場限りで終わってしまいそうで意味がないのではとも思いましたし。
──確かに正解が分からないし、結論を出しにくい活動ではあるかもしれないんですけど、その中で今回のプロジェクトはどういうものにしたいですか?
Kouichi それに関しては本音で言うと、今回の活動を通して「優志」の皆さんにいろいろ教えてもらいたいと思っていて。一緒にやるとはいえ、僕らの方が歴も全然浅いし、知らないことがやっぱり多いので。ただその中でも、ミュージシャンという立場だから出来ることを考えていきたい。鼻輪くん達が高校生に伝えているように、僕らもファンの人達やカメレオに少しでも興味を持ってくれた人に伝えることが出来ると思うんですね。そういうカメレオなりのチャリティー、カメレオだから出来ることが、ゆくゆくは出てくるんじゃないかなって思っていて。そこはきっと、学生だからこそ出来ることもあると思うんだけど。
鼻輪 そうですね。やはり僕達もプロではないし、資金とか期間の面で学生だから限界があると言われることもあるんです。でも、学生だからこそ出来る活動というのは、決してつよがりではなく出来ることがあると信じたいですし、固定概念に捕われずにいろいろなことが出来るんじゃないかなと思っています。
スタッフS もしかしたら限界はあるのかもしれないけど、その分、可能性があるよね。そういう若くて可能性のある人達の心に与えた小さな影響が、10年後、20年後の世の中を変えるキッカケになるのかもしれないし。
キッカケは「たまたま」。
Kouichi でも、なぜカンボジアだったの?
鼻輪 これは……僕よりはSさんのほうがいいかもしれないです。
スタッフS 一番の理由としては「カンボジアに偶然出会ってしまったから」なんですよね。学生の頃にそういう活動をしてみたいと思っていたときに、たまたま出会って心を動かされたのがカンボジアだったっていう。
HIKARU. そのときにたまたま出会っていた国が違っていたら、その国を支援してた?
スタッフS そうですね。
Kouichi でも確かに、俺も理由は「たまたま映画を観たから」だからなぁ。
スタッフS でも、たまたまだったけど、何かしら動くっていうことが大事なんだと思います。
──キッカケ自体はきっと何でもいいんでしょうね。
Kouichi 「僕たちは世界を変えることができない。」も、大学生が暇を埋めるために始めただけであって、それが大きなものになったっていう話だったし。僕もバンドを始めた頃はそれに近かったんですよ。活動1年目は「売れたい」とか「有名になりたい」とか、自分達のためにやっていたところもあって。でも、だんだん変わってきたんですよね。このまま、音楽を通してただ自分の言いたいことを言い続けていても、40歳になったときに寂しくなるんじゃないかな?って。じゃあ、自分の立場を活かして、何か「人」のためになるようなことをしたくなったっていう。
──HIKARU.さんもそういうところってあります?
HIKARU. あります。最初はやっぱり自分が好きだからやっていたことなんですけど、今はそれだけじゃダメになってきたっていうか。人のため、何かのためにっていうのは、やっぱりあります。ファンの人と一緒に行うこの活動を通じて、その想いが形となって、日本を越えて海外の人たちも笑顔になってくれればそれは素敵なことだと思います。
Kouichi 自分がやりたいっていう気持ちだけでやっていたら、それ以上の喜びって多分生まれないんですよ。でも、誰かのために何かをやるとなるとその喜びも倍になるというか。
微力だけれど無力じゃない。
Kouichi 鼻輪くんは、この活動をしていてやっててよかったと思う瞬間ってどんなとき?
鼻輪 僕達の支援を受けた子供達が澄んだ水を飲んでいるところを見たり、井戸を使って村の人達が笑顔になっているのを見ると、やっててよかったなと思います。教育活動に関しましては、本当に最近始めたことなので、目に見える成果という意味ではまだまだかなと思うんですけど、今後そうやって自発的に動いてくれるようになったらいいなと思います。
Kouichi そこは一番近く感じるなぁ。僕も「あの曲のあの歌詞で人生を考えました」なんて言われると嬉しい、改めて音楽のやりがいを感じる。そこが一番難しいことではあるんだけど、そうやって人の心を動かすことの難しさとか喜びの感じ方みたいなものは同じなのかなって。
鼻輪 実際にやっていて思うのは、学生の力ってそこまで大きなインパクトにはならないとは思っているんです。でも、無力ではないと思うんですよ。亀みたいに遅い速度かもしれないけど、前には進めているのかなと思いますし。だから「微力だけれど無力じゃない」と思います。それに、国際協力というのは種まきみたいなもので、芽が出ない場合もあるんですよね。でも、芽が出れば花は咲くと思いますし、今回のことも一つの種まきなのかなと思います。
──地道な作業ですけど本当に大事なことですよね。
鼻輪 実は、今の言葉は「優志」のメンバーが言ってたことなんです(苦笑)。思っていることは同じではあるんですけど、良い言葉だなと思っていたので使っちゃいました。
──正直ですね(笑)。今回のプロジェクトで集まったお金はどういう形で使われるんですか?
鼻輪 今回お預かりした全額のお金で、来年の春に物資の支援が出来ればと思っています。「優志」と提携している「AAC21(特定非営利活動法人 21世紀のカンボジアを支援する会)」の方々にもご協力を頂いて、具体的な支援としては、小学校にトイレや手洗い場を作ったり、あとはちょっとした水飲み場が作れればいいなと思っていて。その中でも優先順位として高いのはトイレです。
──トイレですか?
鼻輪 はい。最近カンボジアではトイレのニーズが高いんです。あと、ただ水を送るわけではなくて、水の環境を改善するといろんな問題が解決できるんです。例えば、トイレ一個を支援するだけで、学校に子供がたくさん来るようになるとか。女の子が学校にトイレがないから恥ずかしくて行かなくなっちゃうことがよくあるんです。他にも尊厳の問題もありますし、例えばトイレの有無で犯罪に巻き込まれてしまうケースもあって。なので、そのひとつを改善するだけで、良い歯車が絡み合って好循環を生むことが出来るんです。
Kouichi なるほどなぁ。今日は本当に勉強になりました。今回はカンボジアですけど、もっと大変な国もあるだろうし、それを知ろうとすることが今は大事なのかなと思っていて。そこからの派生の波をみんなのところまで持って行きたいですね。僕らが動いたことが何かのキッカケになって、もちろん強制ではないんですけど、じゃあ私は別の支援をしてみようって思ってもらえると嬉しいし、そうやって繋がっていけばいいなと思います。
──それでは対談を締めさせていただこうと思うのですが……
鼻輪 あの、出来れば最後にお見せしたいものがありまして……。4月から新入生が入ってくるんですけど、その歓迎のときに流そうと思っている映像があって、それを最後に見てもらえるといいなと思っているんですが……。
Kouichi おお! 見たいです。言ってみれば僕らも新入生なので。
(インタビュー:山口哲生)

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國學院大学公認学生団体 国際協力サークル~優志~
2008年創立。カンボジア農村部の子どもたちへの衛生教育や井戸、トイレの物資支援などの水支援を中心に活動しています。

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