一風変わった応援ソング、「運命開華ディスコ」
──シングル「運命開華ディスコ」は、1枚トータルで「応援」というテーマを掲げていますが、なぜこのタイミングでこのテーマを?
HIKARU.  今って就職活動が6月ぐらいから始まるんですよ。夏に選考が本格化し始めて、秋採用に移っていくっていう話を、スタッフから聞いて。
Kouichi 「KAMENICATION!」のレコーディングおつかれさま会みたいなのを、メンバーとスタッフでやったんですよ。そこで次はどうしようか?みたいな話をしてたときに、その話題が出て。
HIKARU.  じゃあ、このタイミングで応援ソング的なものを出したらいいんじゃないかと。
Daisuke あんまりこの時期にそういう曲が出ることってないじゃないですか。3月とか4月は、新生活を勇気づけるみたいな感じで多かったりしますけど。
──まさにそういう印象だったので、この時期にこのテーマなのがちょっと意外だなと思ったんですよ。
Takeshi 実はカメレオって夏の曲がないから、タイミング的にも夏っぽい曲がいいのかなとは思っていたんですけど、色んなアーティストが夏に夏の曲を出すわけじゃないですか。それと合わせていたんじゃ、カメレオ的に面白くないよねって。
Takashi まぁその話をする前に、僕はバリッバリのサマーソングを作っていましたけどね!(一同笑)
──でも、カメレオらしく社会的かつ盲点をついたテーマで面白いですね。
HIKARU.  ただ、就活だけだと本当に限られちゃうから、環境が変わることに対しての応援ソングに変えました。
Takeshi 環境が変わるキッカケって、いつでも誰にでもありますからね。
Kouichi 正直言うと、「KAMENICATION!」を出した後というか、作っている最中から、次はどういうものがいいのか悩んでいたんです。去年、47都道府県ツアーをやってから、言葉の使い方とか、意味をちゃんと考えるようになったんですよね。エンタメチックなものはエンタメチックなものでいいんだけど、そこにメッセージ性のあるものが加わると、お客さんの表情が全然違ってくるということがわかって。「KAMENICATION!」は、そこで感じたものを新しい方向性として打ち出せたんだけど、じゃあその次にどうするのかと。
──そのときに、スタッフから「就活」の話を聞いて。
Kouichi 次も“何かしら意味のあるもの”というとおかしいんだけど、そういうものじゃなければいけないって、そのスタッフも同じようなことを考えていてくれたことが嬉しかったんですよね。だから、僕らとしてもすごく前向きに考えることができたし、じゃあ実際に中身をどうするか?って考えることができて。
Takashi またそれをハイテンションで言ってくれるんですよ。“これっすよ!”って(笑)。そうやって一緒になってカメレオのことを考えてくれているっていうのは、やっぱり嬉しいですね。
なんかわかんないけど聴こえちゃった
──タイトル曲の「運命開華ディスコ」は、TakashiさんとHIKARU.さんが共同で作曲をされていますけど、どう作業を進めていったんですか?
HIKARU.  元々は別の曲だったんですよ。選曲会のときに、僕とTakashiがそれぞれ持ってきた曲があったんですけど、その2曲のテーマとかやりたいことが似ていて。最初はそれぞれの曲を入れる話も出たんですけど、これを一つにまとめれば、もっといいものが出来るんじゃないかと。それで、いいとこ取りして合体させました。
──そのころにはもう「応援」というテーマはあったんですか?
HIKARU.  どうだっけ?
Takeshi あったよ。応援っていうテーマなら、カップリングの「変化論」だろって思ったから。
Takashi そっか。あのテーマは「応援」と「微炭酸」だったんですよ。
Daisuke それ初耳(笑)。
──気になりますけど(笑)、カップリングのお話は後編でゆっくりお聞きしますね。「運命開華ディスコ」は、EDMとバンドサウンドをミックスさせつつ、そこに和の雰囲気を加えたものになっていますが。
Takashi 最初は和の雰囲気なんて、全くなかったんですよ。
HIKARU.  デモをずっと聴いていたら、なんとなく僕の中で和が見えてきちゃって、 “Takashi! 次は和だ!”って。
Takashi ビビりましたけどね。そんなつもり全くなかったから(笑)。でも、やたら目が輝いていたから、まぁ大丈夫かなと思って。そのあとに、すごい艶やかな和柄の画像がやたらと送られてきて、それを見ながらアレンジしていきました。
HIKARU.  今回の写真とMVを撮った場所の写真を送ったんですよ。
Takashi そのときは、まだそこで撮影をするっていうのは決まってなかったんですけど。
HIKARU.  そう。こんな感じがいいって。ただ、音にはそこまで和を入れたくなかったんです。和の要素は、写真とかMVで印象づけるから、音には風味程度ぐらいにしておいてくれって。
Takashi それがめちゃくちゃ難しかったんですよね。やりすぎたら和楽器バンドさんがいるし(笑)、和の匂いがしないと写真とMVの意味がわからなくなるし。最初に“和だ!”って言われたときに、ちょうどいい感じの尺八の音を持っていたんで、ついに使える!って思ったんですけど(笑)。
──でも、なんで和だったんですか?
HIKARU.  なんかわかんないけど聴こえちゃったんです(笑)。でも、そういえば、前にどこかのインストアイベントで、和のコンセプトのものをやってみたいっていう話もしていたんですよ。そもそも僕らは日本人で、日本のバンドなのに、今まで日本の文化を取り入れてこなかったなと思って。なんか試しにやってみても面白いのかなっていうのは思っていたんですよね。
キーワードは「文明開化」
HIKARU.  ただ、応援ソングというテーマなのに、曲調に全然応援感がないんですよ。
Takeshi いわゆる世の中の応援ソングとは真逆だからね。
HIKARU.  うん。重めのEDMロックみたいな感じなのに、「フレー!フレー!」とか「ファイトー!」って歌っているのもおかしいなと思ったから、Kouichiに相談したんです。“次、応援ソングじゃなきゃダメ?”って(笑)。
──テーマを根底から覆すような一言を(笑)。
Kouichi でも、そこはわかるんですよ。僕もこの曲調で応援詞を書いてくれって言われたら、さすがにちょっと無理って言うと思うから(笑)。
HIKARU.  そしたら、“就活とか応援だけじゃなくて、変化とか進化とか、もっと大きなテーマで捉えたらいいんじゃないの?”って。そこでひらめいたのが「文明開化」だったんです。明治時代の「文明開化」って、海外からいろんな文化が入ってきて、一気に環境が変わっていった時期じゃないですか。これだ!と思って。そしたら必然的にヴィジュアルコンセプトも見えてきたんですよね。
Kouichi あと、歌詞に関しては、椎名慶治さんのお力添えもありましたからね。僕らだったらこの言葉は出てこなかっただろうなと思った部分もかなりあったので。
作詞はカメレオ初の試み
──今回は、カメレオ初の作詞共同制作者として、椎名慶治さん(ex:SURFACE、JET SET BOYS)をお迎えしていますが、どういう経緯だったんですか?
HIKARU.  最近はアレンジャーさんとか、外部の方とやることによって、新しい一面を増やしていきたいというのがあるんですよ。歌詞に関しても、ディレクターさんから誰かと一緒にやってみるのもいいんじゃないかっていう話が出ていて。で、今回のテーマが応援ソングということで、SURFACEでポジティブな応援歌を書いてきた椎名さんとやるのはどうだろうかということになり、たまたまタイミングがあったのでお願いすることにしました。
──どうやって作業して行ったんですか?
HIKARU.  最初に僕が歌詞を書いて、それに対して椎名さんが、意味は一緒なんだけど言葉の言い回しを変えたものを送ってくださって。その作業を繰り返させてもらって、全部で4パターンの歌詞ができたんですよ。その中からチョイスして、合体させたのが今の歌詞です。
──初の試みに挑戦してみていかがでした?
HIKARU.  やる前は不安もあったんですよ。自分が書いたものに手が入るというのはどうなんだろうって。でも、実際にやってみて、全然嫌じゃなかったです。こういう言い回しがあるのか……いただきます!みたいな。
Takeshi より和になったよね。
HIKARU.  でも、ここだけは譲れないっていう場所もやっぱりあったんですよ。そしたら椎名さんが、“チョイスは全部まかせるから”って。
HIKARU.が譲れなかったもの
──譲りたくなかった歌詞ってどこですか?
HIKARU.  <ちゅるりらら>。
──そこ!?
HIKARU.  ここはもう本気で死守しました。Takeshiに消されそうになったんですけど。
Takeshi 遊び心があっていいなとは思ったんだけど……なんかね(笑)。
HIKARU.  マネージャーにも消されそうになってて。
Takashi 俺も消そうと思ってた。
HIKARU.  マジか!
Takashi いや、もったいないなと思って。サビだし、ここでなにか言葉を入れたほうが、より伝えられるものがあるんじゃないかなと思ったから。
Takeshi そうそう。でも、完成したものを聴いて思ったんだけど、この曲で残る部分って“♪オ、オ、オ”っていうコーラスと、<ちゅるりらら>だけなんですよ。
HIKARU.  お前なんてこと言うんだ(笑)。
Daisuke せっかく椎名さんも書いてくださったのに。
Takeshi いや、そういうことじゃなくて、それすらも残らない曲がほとんどじゃん。ただ流れて行っちゃって、どんな曲なのかも覚えてないっていう。でも、この曲はその2つがちゃんと引っかかるから。そこから中身に入ってくれればいいと思うから、結果<ちゅるりらら>でよかったですね。
HIKARU.  だろ!? <ちゅるりらら>は、僕のなかでは<シュビドゥバ>みたいな感じだったんですよ。そこはあんまり意味を持たせたくなくなかったんです。
Takeshi “♪オ、オ、オ”のところも歌詞があったよね?
HIKARU.  あった。椎名さんが英語の歌詞を入れてくださっていたんですけど、ここは“オ”で行きたいんですって。
Daisuke その英語がかっこよかったんですよ。俺だったら絶対そっちにしちゃっているなと思ったけど。
Kouichi たしかにあれはすごく悩んだ。アプローチが全然違うから、どっちが悪いじゃなくて、どっちも良いんですよ。
Daisuke うん。あと、当たり前ですけど、椎名さんは言葉の引き出しがすごく多いんですよ。なんか、歌詞を読んでいくと、短編小説を読んだような気持ちになるというか。
HIKARU.  でも、“♪オ、オ、オ”のところはライヴを想像したときに、英語よりもこっちのほうがみんなで歌えるんじゃないかなと思ったので、こっちにしました。あと、1サビの終わりをカエルで終わるのはどうなのか?っていう話もあったんですけど(笑)。
──<井の中の蛙>っていう。
HIKARU.  でも、僕はこの一言に意味を込めたんですよね。このことわざって、井戸の中にいる蛙が、外の世界も知らずに大口叩いているっていうものじゃないですか。だけど、その井戸を乗り越えて飛び出すことで、もっといろんなものが見えるんだぞっていうことを言いたくて。もしかしたら伝わりにくいかもしれないけど。
Takeshi 俺は伝わったよ。
HIKARU.  お、よかった。
Takeshi 言葉で説明しろって言われたら難しいけど、フィーリングで伝わった。
やれんなら早くやれよ!
Takeshi あと、椎名さんにボーカルディレクションを直接してもらったのもあって、歌の感じもいつもとちょっと違うよね。
HIKARU.  椎名さん節はちょっと入ってる。
Takeshi 送られてきたデータを聴いて、パワーがあっていいなと思った。それそれ! 待ってた待ってた! お前やれんなら早くやれよ!って(一同笑)。
Takashi HIKARU.が先陣切って運命開華したな。
Kouichi ボーカルディレクションをしてくれる人間を変えるというのは、実は僕も前からやりたかったんですよ。今まで同じ人にお願いしていたんですけど、僕らももう一歩踏み出したものを作るのであれば、新しい人とやったほうがいいと思っていたので。それが良い感じに出たと思います。感情的な歌になっているなって。なんか、歌って、キレイに歌えば耳障りは良いのかもしれないんだけど、もう一回聴いてみようって思わないときもあるじゃないですか。
Daisuke 残らなかったりもするよね。
Kouichi 逆にね。キレイすぎて流れて行ってしまうっていう。でも、カメレオはどちらかと言うと、“どう? 俺ら演奏うまいでしょ?”みたいなバンドじゃないよな、とも思うんですよね。もちろんそこは大事だし、ここまでやってきてこんなこと言うのも変な話ですけど(笑)。今後もこういう歌を歌ってほしいですね。
MVはカメレオ史上最高金額!?
──今回、MVの衣装や小物は「株式会社 和心」とのコラボレーションをされているそうですが。
HIKARU.  衣装や小物を貸してもらえないですか?って、会社まで行ってお願いしてきました。担当してくださったのがわりと若い女性の方だったんですけど、その方が、“和装というだけで、やっぱりちょっとお高いイメージがしちゃって、若い人が手を出しづらい状況になっているのが残念だ”って言っていたんですよね。“着物は日本の文化なのに、日本人が全然着てない”“みんな着物をもっと私服みたいに着ればいいのに”って。僕もそれにすごく共感して、今回こういう作品を作りたいんですっていう話をしたら、ノリノリで協力してくださって。もう、服だけじゃなくて、傘から扇子からかんざしから、とにかくいろんなものを貸してもらいました。
──MVがすでに公開されていますが、今回はどういうものにしようと思っていたんですか?
HIKARU.  今までは歌詞の内容に沿った映像にしていたんですけど、そういうストーリーものではなく、とにかくかっこいい映像にしようと思ったんですよ。それで、Takashiにたまたま画像を送っていた場所は内装もすごくいい感じだったし、まさにイメージとぴったりだから、ここで撮りたいって。その打ち合わせを映像チームとしていくうちに、ウチのスタッフが燃えはじめちゃって。“撮影2日にしましょう! 演奏シーンだけじゃカメレオじゃないんで!”って言い出して、結果めっちゃ予算オーバーしたっていう(一同爆笑)。
Takeshi 普段あんなに“予算! 予算!”って言ってるのに(笑)。
Takashi でも嬉しいですよ、そうやって熱量を持ってやってくれるっていうのは。
──テーマとしては「日本の伝統ある和と現代を融合させた異次元空間」というものを掲げていたそうですけど。
HIKARU.  「今もなお明治だったら?」みたいな感じですね。明治百何年のディスコに僕らが遊びに行く、みたいな。外国人の2人が僕らのボディガード役なんですけど、その人達が袴をはくっていうのも面白いなと思って。
Takeshi そしてそれがメンバーの誰よりも絵になっていたっていう(笑)。あれはズルい。
HIKARU.  あと、今回はテーマを和にしたんで、海外の方に見てもらいたいなっていうのもありますね。東京オリンピックも決まったし、これから海外の方々がいっぱい日本に来るわけじゃないですか。今も日本ブームで結構来ていますけど。そこでこの曲ですよ。
Takashi 「運命開華」って書いてあるTシャツ着てもらったりね。
Takeshi なんなら腕にタトゥー掘ってもらってもいいし(笑)。
赤坂BLITZライヴはワンマンツアーのプチ前哨戦
──そして、このシングルを発売日よりも早く購入できるライブ『「運命開華ディスコ」スーパーフラゲ日』が、8月21日(日)に赤坂BLITZで行なわれます。
Kouichi ライヴの後に撮影会があるので、ワンマンというよりは、ちょっとしたスピンオフ企画というか、お楽しみイベントなところもあって。新曲が本格的に投下されるのは、9月から始まるワンマンツアー「#カメレオ維新」からになるので、この日はツアーのプチ前哨戦みたいな感じですかね。
HIKARU.  あと、「運命開華ディスコ」で扇子を使いたいと思っていて、今作っているんですよ。「ダメ男」に続く扇子曲として、みんなで和柄の扇子を振ってもらうと素敵な絵になるんじゃないかなと。赤坂BLITZには間に合うと思うので、それも楽しみにしています。
Takashi 扇子もそうだけど、作曲者の想いとしては、みんなで一緒に声を出したいところがこの曲にはたくさんあるんですよ。さっき話に出た“♪オ、オ、オ”もそうだし、他にもいっぱいあって。声を出しながら一緒に身体を動かせば、ストレスも発散できるでしょうし、そのためにも、こちらもしっかりと準備をして、最高の状態でお届けしたいなと思っています。
Daisuke あと、都内で日曜日にやるワンマンは、たぶん今年はこれが最後なんですよ。今、2016年問題で、土日に会場がなかなか押さえられないんですよね。時期的にもまだ夏休みだし、是非赤坂BLITZに集まってもらえると嬉しいです。
Takeshi 夏休みの最後の思い出作りにね。僕らとしては、今年に入ってから新しいフィールドにちょいちょい出るようになったりしているんですけど、そのことについていろいろ言われたり。だからこそ、まずは自分達が“運命開華”していくというか。
Takashi やっぱり僕ら自身もそうだし、バンドって進化して変わって行くものだから、そうやって進化しようとしている僕らが言うことで伝わるものもあると思いますからね。
Takeshi 「KAMENICATION!」ツアーで、そういう部分が少し前に出てきたかなとも思うし、5人で今までよりも力強いステージを作りたいなと思っています。
(インタビュー:山口哲生)
後編はこちら

2016.8.24 シングル『運命開華ディスコ』

『運命開華ディスコ』
【初回生産限定盤】 CD+KMカード

<CD>
1.運命開華ディスコ 
2.変化論
3.♂ or ♀

<KMカード特典>
「運命開華ディスコ」MV&メイキング
MV「運命開華ディスコ」-HIKARU. ver.-
※「運命開華ディスコ -HIKARU.ver.-」のダウンロード開始は2016年9月1日からとなります

DCCSG-009
¥1,800+税

『運命開華ディスコ』
【通常盤】 CDのみ

<CD>
1.運命開華ディスコ 
2.変化論
3.♂ or ♀<5VOCAL ver.>
4.カメトーク

DCCSG-010
¥1,400+税
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